○七戸町指定地域密着型サービス事業者等指導及び監査実施要綱

平成25年3月27日

告示第5号

(目的)

第1条 この告示は、介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)第23条、第78条の7、第115条の17及び第115条の27の規定に基づき、町が指定した指定地域密着型サービス事業者、指定地域密着型介護予防サービス事業者又は介護予防支援事業者(以下「指定地域密着型サービス事業者等」という。)に対して行う指導及び監査について、基本的事項を定めることにより、利用者の自立支援及び尊厳の保持を念頭において、介護給付等対象サービスの質の確保及び保険給付の適正化を図ることを目的とする。

(指導の方針)

第2条 指導は、指定地域密着型サービス事業者等に対し、介護給付等対象サービスの取扱い、介護報酬の請求等に関する事項について周知徹底するとともに、改善の必要があると認められる事項については適正な運用を求めることを目的として実施するものとする。

(指導の形態)

第3条 指導の形態は、次のとおりとする。

(1) 集団指導

指定地域密着型サービス事業者等を、必要な指導の内容に応じ、一定の場所に集めて講習等の方法により行うものとする。

(2) 実地指導

次に掲げる形態により、指導の対象となる指定地域密着型サービス事業者等の事業所において、関係書類等を基に、実地により行うものとする。

 町が単独で行うもの(以下「一般指導」という。)

 町が厚生労働省又は青森県と合同で行うもの(以下「合同指導」という。)

(指導対象の選定)

第4条 指導は、すべての指定地域密着型サービス事業者等を対象とするが、重点的かつ効率的な指導を行う観点から、指導の形態に応じて、次に掲げる基準により対象の選定を行うものとする。

(1) 集団指導の選定基準

介護給付等対象サービスの取扱い、介護報酬請求の内容、制度改正の内容及び過去の指導事例等に基づく指導内容に応じて選定するものとする。また、指定地域密着型サービス事業者等として新たに指定を受けようとする者についても、必要に応じて対象とすることができるものとする。

(2) 実地指導の選定基準

 一般指導

(ア) 毎年度、国の示す指導重点事項に基づき、町が指定地域密着型サービス事業者等を選定する。

(イ) その他、特に一般指導を要すると認める指定地域密着型サービス事業者等を対象に実施する。

 合同指導

合同指導は、一般指導の対象とした指定地域密着型サービス事業者等の中から選定する。

(指導の方法等)

第5条 指導の通知及び指導の方法等は、次に掲げるとおりとする。

(1) 集団指導

 指導通知

町長は、指導対象となる指定地域密着型サービス事業者等を決定したときは、あらかじめ集団指導の日時、場所、出席者、指導内容等を文書により通知するものとする。

 指導方法

集団指導は、介護給付等対象サービスの取扱い、介護報酬請求の内容、制度改正の内容及び過去の指導事例等について講習等の方式で行う。

(2) 実地指導

 指導通知

町長は、指導対象となる指定地域密着型サービス事業者等を決定したときは、あらかじめ次に掲げる事項を文書により当該指定地域密着型サービス事業者等に通知する。ただし、緊急に実地指導を実施する必要がある場合は、指導の当日に通知することが出来る。

(ア) 実地指導の根拠及び目的

(イ) 実地指導の日時及び場所

(ウ) 指導担当者

(エ) 出席者

(オ) 準備すべき書類等

(カ) その他必要な事項

 指導方法

実地指導は、対象事業所において関係書類等の調査及び関係者からの聞き取りより行うものとする。

 指導結果の通知

指導の結果、改善を要すると認められた事項及び介護報酬について過誤による調整を要すると認められた場合には、後日文書によりその旨の通知を行うものとする。

 改善報告書の提出

文書により改善等をすべき事項を指摘した場合は、当該指定地域密着型サービス事業者等が指導内容の結果の通知のあったことを知った日の翌日から起算して30日以内に改善報告書を提出させ、その改善状況を確認する。

 指導による指摘の伴う自主返還

実地指導において、介護給付対象サービスの内容又は介護給付費の算定及び請求等に関し誤りが認められ、返還すべき内容が確認されたときは、該当する保険者及び利用者に対し自主的に返還するよう指導するものとする。

(監査への変更)

第6条 町長は、実地指導の結果、以下に該当する状況を確認した場合には、監査を行う。なお、実地指導中に以下に該当する状況を確認した場合には、実地指導を中止し、直ちに監査を行うことができる。

(1) 著しい運営基準違反が確認され、利用者及び入所者等の生命及び身体の安全に危害を及ぼす恐れがあると判断した場合

(2) 報酬請求に誤りが確認され、その内容が、著しく不正な請求と認められる場合

(3) 正当な理由なく実地指導を拒否した場合

(監査の方針)

第7条 監査は、指定地域密着型サービス事業者等の介護給付等対象サービスの内容について、第10条に規定する行政上の措置に該当する内容であると認められる場合若しくはその疑いがあると認められる場合、又は介護報酬の請求について、不正若しくは著しい不当が疑われる場合(以下「指定基準違反等」という。)において、事実関係を的確に把握し、公正かつ適切な措置をとることを主眼とする。

(監査対象の選定)

第8条 監査は、次に掲げる情報を踏まえて、指定基準違反等の確認について必要があると認められる場合に行うものとする。

(1) 通報・苦情・相談等に基づく情報

(2) 国民健康保険団体連合会(以下「連合会」という。)、地域包括支援センター等へ寄せられる苦情

(3) 連合会又は保険者からの通報提供

(4) 介護給付費適正化システムの分析から特異傾向を示す事業者

(5) 法第115条の35第4項の規定に該当する報告の拒否等に関する情報

(6) 実地指導において確認した情報

(監査の方法等)

第9条 監査を実施するに当たって、次に掲げる方法等により行う。

(1) 報告等

町長は、指定基準違反等の確認について必要があると認めるときは、指定地域密着型サービス事業者等に対し、報告若しくは帳簿書類の提出若しくは提示を命じ、出頭を求め、又は関係者に対して質問し、若しくは当該指定地域密着型サービス事業者等の事業所に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他の物件の検査により行うものとする。

(2) 監査実施通知

町長は、監査対象となる指定地域密着型サービス事業者等を決定したときは、あらかじめ次に掲げる事項を文書により指定地域密着型サービス事業者等に通知する。ただし、第6条により実地指導を中止し直ちに監査を行う場合、及び第8条による情報に基づき監査を行うにあたり、あらかじめ通知することを要しないと認められる場合はこの限りでない。

 監査の根拠規定

 監査の日時及び場所

 監査担当者

 出席者

 準備すべき書類等

 その他必要な事項

(3) 監査結果の通知等

監査の結果、第10条に規定する行政上の処分にいたらない軽微な改善を要すると認められた事項については、後日文書によりその旨の通知を行うものとする。

(4) 改善報告書の提出

文書により改善等をすべき事項を指摘した場合は、当該指定地域密着型サービス事業者等が監査結果の通知のあったことを知った日の翌日から起算して30日以内に改善報告書を提出させ、その改善状況を確認する。

(監査後の措置)

第10条 町長は、監査の結果、指定基準違反等が認められた場合には、法第5章に掲げる「勧告、命令等」、「指定の取消等」の規定に基づき行政上の措置を機動的に行うものとする。

(1) 勧告

指定地域密着型サービス事業者等に指定基準違反の事実が確認された場合、当該指定地域密着型サービス事業者等に対し、期限を定めて、文書により基準を遵守すべきことを勧告することができる。

これに従わなかったときは、その旨を公表することができる。

勧告を行った場合、当該指定地域密着型サービス事業者等から、期限内に文書により報告を求めるものとする。

(2) 命令

指定地域密着型サービス事業者等が正当な理由がなくてその勧告に係る措置をとらなかったときは、当該指定地域密着型サービス事業者等に対し、期限を定めて、その勧告に係る措置をとるべきことを命令することができる。

なお、命令をした場合には、その旨を公示する。

命令を行った場合、当該指定地域密着型サービス事業者等から、期限内に文書により報告を求めるものとする。

(3) 指定の取消等

指定基準違反の内容等が、法第78条の10各号、第115条の19各号及び第115条の29各号のいずれかに該当する場合においては、当該指定地域密着型サービス事業者等に係る指定を取り消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力の停止をすること(以下「指定の取消等」という。)ができる。

なお、指定の取消等を行った場合は、その旨を青森県知事に届け出るとともに、これを公示する。

(4) 聴聞等

監査の結果、当該指定地域密着型サービス事業者等が命令又は指定の取消し等の処分(以下「取消処分等」という。)に該当すると認められる場合は、監査後、取消処分等の予定者に対して、行政手続法(平成5年法律第88号)第13条第1項各号の規定に基づき聴聞又は弁明の機会を付与しなければならない。

ただし、同条第2項各号のいずれかに該当するときは、これらの規定は、適用しない。

(5) 行政上の措置の通知

取消処分等を行ったときは、法第78条の11、第115条の20及び第115条の30の規定に基づき、速やかにその旨を青森県知事に対して届け出るとともに、これを公示するものとする。

また、当該指定地域密着型サービス事業者等に対し措置の種類、根拠規定、その原因となる事実、審査請求に関する事項等について文書により通知を行うものとする。

なお、取消処分等にいたらないと認められる場合には、指導要綱に規定する実地指導に準じた指導を行うものとする。

(経済上の措置)

第11条 町長は、監査の結果、第10条に規定する行政上の処分にいたらない軽微な改善を要すると認められ、これに係る介護給付費の算定及び請求に関し過誤が認められたときは、実施機関は、当該指定地域密着型サービス事業者等に対し、自主返還するよう指導する。

2 監査の結果、取消処分等を行った場合、介護高齢課は、介護給付費の全部又は一部について、当該指定地域密着型サービス事業者等に対し、該当する保険者の指示に従って返還するよう指導するとともに、利用者の自己負担分について返還するよう指導する。

3 町長は、前項の規定により取消処分等を行った場合には、当該指定地域密着型サービス事業者等に対し、原則として、法第22条第3項に基づく不正利得の徴収等(返還金)として徴収を行うものとする。

4 町長は、前2項の規定により徴収を行う場合には、原則として、返還金相当額に100分の40を乗じて得た額の支払いを求めるものとする。

(返還金等の取扱い)

第12条 町長は、指導及び監査の結果、介護給付等対象サービスの内容又は介護報酬の請求に関し、不正又は不当が認められ、これに係る返還金が生じた場合には、連合会に連絡し、当該指定地域密着型サービス事業者等に支払うべき介護報酬からこれを控除させるよう求めるものとする。ただし、これにより難いときは、返還金額を当該指定地域密着型サービス事業者等から直接町に返還するよう求めるものとする。

2 返還の対象となった介護給付費に係る被保険者等が支払った自己負担額に過払いが生じている場合には、当該指定地域密着型サービス事業者等に対して、当該負担額を被保険者等に返還するよう指導するとともに、被保険者等にその旨通知するものとする。

3 指導及び監査の結果、介護給付等対象サービスの内容又は介護報酬の請求に関し不正又は不当の事実が認められた場合における当該事項に係る返還対象期間は、原則として5年間とする。

(指導監査担当職員等)

第13条 指導及び監査は、介護高齢課の職員及び町長が必要と認める職員が行う。

2 前項の指導及び監査を行う者は、その身分を示すため、法第24条第3項に規定する介護保険検査員証を携帯し、関係人の請求があるときは、これを提示しなければならない。

3 指導及び監査の実施に当たっては、指導及び監査担当職員は、関係法令に基づき、常に公正普遍かつ懇切丁寧な姿勢をもって臨み、指定地域密着型サービス事業者等から理解と積極的かつ自主的な協力が得られるように配慮する。

(関係機関との連携)

第14条 町長は、指導及び監査に当たっては、青森県等の関係行政機関と連携を図るとともに、必要な情報の提供に努めるものとする。

(補則)

第15条 この告示に定めるもののほか、指導及び監査の実施に必要な事項は、別に定めるものとする。

この告示は、平成25年4月1日から施行する。

(平成28年3月16日告示第2号)

(施行期日)

1 この告示は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の施行の日(平成28年4月1日)から施行する。

(令和4年3月11日告示第19号)

この告示は、令和4年4月1日から施行する。

七戸町指定地域密着型サービス事業者等指導及び監査実施要綱

平成25年3月27日 告示第5号

(令和4年4月1日施行)